一級建築士試験の学科(施工)の勉強法|暗記方法や過去問の検討鉄骨造編

一級建築士試験の施工は現場監督をされている方や一級施工管理技士を持っている方であればすんなりと学べる科目ですが、実務経験がない場合や住宅等の小規模建築に携わる方にとってはピンと来ないために苦手だと感じる方が多いですよね。

今回は一級建築士学科試験の科目である「施工」の鉄骨工事に関する勉強法や暗記すべきことなどについて具体的にみていきましょう。

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もくじ

一級建築士試験「施工」の勉強法

このサイトの「概要」で簡単に触れましたが、施工は暗記すべきことが多いです。

暗記しないと簡単にひっかけ問題にやられてしまいます。

ひっかけ問題といっても、ほとんど全問がひっかけ問題とも言えます(笑)。

ですから、暗記なくしては問題が解けないと思ったほうが良いでしょう。

内容自体は簡単なので、参考書やテキストを一通り読めば理解は出来るはずです。

しかし過去問をやってみると分かるのですが、ちょっとした数値の違いで「誤った記述」ということになるのでちょっとやっかいです。

一級建築士の問題は4枝択一です。

誤った記述を選ばせるものがほとんどです。

数値の違いが分かれば簡単に正解できる問題があります。

ですから暗記できる数値は暗記暗記するべきです。

特に鉄骨工事と鉄筋コンクリート工事は数値や紛らわしい手順等が多いため、まとめて暗記してしまうのが手っ取り早いので、次項では鉄骨工事の暗記したほうが良い部分を紹介します。

これは実際に勉強した人たちが覚えにくいと感じながらも暗記することでクリアできたという部分です。

当然これだけで完璧というわけではないですが、覚えることで非常に楽になるのではないかと思います。

一級建築士試験「施工」(鉄骨工事)の暗記すべきこと

暗記すべき事柄を範囲別にみていきましょう。

鉄骨工事

仮ボルトの締め付け

継ぎ手の種類 用いるボルト ボルト一群に対し必要な本数
(1) 高力ボルト継ぎ手 中ボルト 1/3かつ2本以上
(2) 併用継ぎ手 中ボルト 1/2かつ2本以上
(3) 現場溶接継ぎ手のエレクションピース 高力ボルト 全数

高力ボルトの種類

種類 ボルト ナット 座金
効力六角ボルト F10T F10 F35
トルシア式高力ボルト S10T F10 F35

締め付け長さに加える長さ(mm)

ボルトの呼び径 M12 M16 M20 M22 M24 M27 M30
効力六角ボルト 25 30 35 40 45 50 55
トルシア式高力ボルト 25 30 35 40 45 50

高力ボルトの材質

引張強さ(N/mm2)
F8T 800?1000
F10T 1000?1200
F11T 1100?1300

※F○TのFはフリクション(=摩擦)という意味で、Tはテンション(=引張)とう意味です。

摩擦面の処理?滑り係数0.45以上確保出来る処理方法?

(1)自然発錆 ディスクグラインダーにより黒皮などをスプライスプレート全面除去後自然放置→赤錆状態
(2)ブラスト処理 ショットブラスト、グリットブラストにより50μmRz以上確保

※滑り係数、滑り耐力を確保するために試験は行わなくて良い

はだすきの処理

はだすきの量 処理方法
1mm以下 処理不要
1mm超 フィラープレート(400N/mm2級鋼材)を入れる

ボルト孔の食い違い

2mm以下 リーマ掛けにより修正
2mm超 管理者と協議後スプライスプレートを交換等

ボルトの締め付け順序
ボルト群ごとに継ぎ手の中央部から板端部に向かって締め付ける。
steal01

一次締付けトルク値

ボルトの呼び径 一次締付けトルク値
M12 50
M16 100
M20,M22 150
M24 200
M27 300
M30 400

標準ボルト張力 ※ボルトの等級はF10T

呼び径 標準ボルト張力(kN)
M12 62.6
M16 117
M20 182
M22 226
M24 262
M27 341
M30 417

今回は文字数の関係で以上とします。

暗記しないと解きにくいものを中心にご紹介致しました。

ボルトの締め付け後の検査など、理解すれば解けそうなものは省きました。

全て暗記するのではなく、理解することで正解できるものは暗記項目に入れないほうが効率が良いです。

一級建築士学科試験「施工」(鉄骨工事)の過去問題

平成23年の一級建築士学科試験「施工」の問13をやってみましょう。

鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.効力六角ボルトの締め付けにおいて座金は内側に面取りのある側を表とし、ナットは等級の表示記号のある側を表として取り付ける。
2.両面とも摩擦面としての処理を行ったフィラープレートの材質は、母材の材質にかかわらず、400N/mm2級の鋼材でよい。
3.溶融亜鉛めっき高力ボルトの一次締めトルクはM16が約150N/mとし、M20とM22が約200N/mとする。
4.490N/mm2級抗張力鋼及び曲げ加工される400N/mm2級の鋼材の外面には溶接により溶融する箇所または切断等により除去される箇所を除いて、ポンチやたがねによる打痕を残してはならない。

できましたでしょうか?

この問題はボルトの一次締め付けトルク値を暗記していれば余裕で解けますね。

正解は枝3です。

3が誤った記述ですよね。

だって、M16の一次締付けトルク値は100で、M20とM22は150ですもんね。

表を暗記していれば余裕です。

他の枝が分からなくても解けるんですよ。

こんな感じで、今回の暗記すべきものを全部やっておけばかなり楽になるんです。

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以上、今回は

  • 施工(鉄骨工事)の勉強法
  • 施工(鉄骨工事)の暗記すべきことの範囲
  • 過去問事例

 

という内容でお送り致しました。

施工の過去問をたくさんやって今回の表などを活用してみてくださいね。

次回は施工(鉄筋コンクリート造)をやっていきたいと思います。

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