建築基準法の建物の定義は?確認申請が必要な建築物や増改築

建築基準法の建物の定義は?確認申請が必要な建築物や増改築

一級建築士試験の法規において、基本的次項でありながらいざ出題されると意外と正解するのが難しいのが「確認済証の交付を受ける必要がないものとして正しい物を選ぶ」という問題ですよね。

今回は建築基準法の建物(建築物)の定義や確認申請(確認済証の交付)が必要な建築物等について調べてみました。

もくじ

建築基準法上の建築物の定義

一級建築士の試験では建物の定義を問われる事があります。

建築基準法第二条一号に建築物の定義が書かれています。

土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む)、これに付属する門若しくは塀、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨線橋(こせんきょう)、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設を除く。)をいい、建築設備を含むものとする。

分かりやすく言うと、

(1)土地に建つもので、屋根と柱があるもの

(2)同じく、屋根と壁があるもの

(3)(1)や(2)に附属する門や塀

(4)観覧席のある球場や競技場

(5)地下街のお店等

(6)高架下のお店等

(7)建築設備

注意:鉄道の線路敷地内にある運転保安に関する施設、跨線橋、プラットホームの屋根は建築物には含まない
注意:小規模な倉庫は建築物に含まなくなりました。

建築物ではないもの

平成27年(2015年)2月発表の国交省による「技術的助言」によって、

小規模な倉庫が建築物ではない事になりました。

イナバ物置やヨドコウの金属製の物置が建築物ではなくなったということらしいです。

なぜか?

2011年の東日本大震災を受けて国をあげて防災意識を高めている現在、

災害に強いまちづくりを推進する上で必要な措置だと判断されたようです。

確かに、地域の防災備蓄倉庫を公園や境内に設置するにあたっていちいち建築確認申請を出さなきゃならないというのは大変だし費用もかかります。

建築物ではないということは建築確認申請が必要ないということですから、防災の観点からは非常に意義深いものですよね。

実質、法改正に近いような大胆な「技術的助言」のように感じます。

平成28年(2016年)の試験ではもしかしたら触れられるかもしれませんね。

建築基準法で確認申請が必要な建築物や増築・改築

前置きが長くなりましたがここからが本編だと思ってください。

該当する条文は建築基準法第六条の1項と2項です。

第六条 1項
建築主は、第一号から第三号までに掲げる建築物を建築しようとする場合(増築しようとする場合においては、建築物が増築後において第一号から第三号までに掲げる規模のものとなる場合を含む。)、これらの建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替えをしようとする場合又は第四号に掲げる建築物を建築しようとする場合においては、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定(この法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定[以下「建築基準法令の規定」という]その他建築物の敷地、構造又は建築設備に関する法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定で政令で定めるものをいう。以下すべて同じ。)に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して建築主事の確認を受け、確認済証の交付を受けなければならない。当該確認を受けた建築物の計画の変更(国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をして、第一号から第三号までに掲げる建築物を建築しようとする場合(増築しようとする場合においては、建築物が増築後において第一号から第三号までに掲げる規模のものとなる場合を含む。)、これらの建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替えをしようとする場合又は第四号に掲げる建築物を建築しようとする場合も同様とする。

一 別表第一(い)欄に掲げる用途に供する特殊建築物で、その用途に供する部分の床面積の合計が100平方メートルを超えるもの

二 木造の建築物で3以上の階数を有し、又は延べ面積が500平方メートル、高さが13m若しくは軒の高さが9mを超えるもの

三 木造以外の建築物で2以上の階を有し、又は延べ面積が200平方メートルを超えるもの

四 前三号に掲げる建築物を除くほか、都市計画区域若しくは準都市区域(いずれも都道府県知事が都道府県都市計画審議会の意見を聞いて指定する区域を除く。)若しくは景観法(平成16年法律第百十号)第七十四条第一項の準景観区域(市町村長が指定する区域を除く。)内又は都道府県知事が関係市町村の意見を聴いてその区域の全部若しくは一部について指定する区域内における建築物

2項 前項の規定は、防火地域及び準防火地域外において建築物を増築し、改築し、又は移転しようとする場合で、その増築、改築又は移転にかかる部分の床面積の合計が10平方メートル以内であるときについては、適用しない

第六条の1項では確認申請が必要なものを表示しています。

ほとんど必要だということが分かります。

 
用途・構造
規模
工事の種類
区域
一号 特殊建築物 100平方メートル以上 新築・増築・改築・移転
大規模修繕・模様替え
用途変更
全国すべて
二号 木造
  • 階数3以上

 

  • 500平方メートル超

 

  • 高さ13m超

 

  • 軒高9m超
新築・改築・増築・移転
大規模修繕・模様替え
全国すべて
三号 鉄骨・RC等
  • 階数2以上

 

  • 200平方メートル超
新築・改築・増築・移転
大規模修繕・模様替え
全国すべて
四号 すべて 上記以外
小規模建築物
新築・改築・増築 都市計画・準都市計画区域、準景観地区、知事の指定区域

確認申請が必要ないもの

確認申請が必要ない場合は少ないです。

  • 防火・準防火地域外で床面積100平方メートル以内の増築・改築・移転
  • 都市計画・準都市計画区域かつ準景観地区で、知事が指定する区域小規模建築物
  • 災害があった場合の応急仮設建築物(第85条1・2項)
  • 現場事務所等(第85条2項)
  • 宅地造成規制法、都市計画法、津波防災地域づくりに関する法律による許可が必要な擁壁(第88条4項)

 

 

注意が必要なのは、床面積が10平方メートル以内でも新築の場合は確認申請が必要だというところです。

建築基準法の確認申請や確認済証について一級建築士試験で出題される問題の配点

一級建築士の学科試験では主に法規で出題されます。

例年法規の2問目か3問目に1題出題されていますので、確実に抑えておきたい項目だと言えます。

「1問しか出ないのか?」と思われるかもしれませんが、確認申請や確認済証に関する問題は建築士の実務においても基本中の基本だと言われていますから、一番最初に覚えてしまいましょう。


以上、今回は

  • 建築基準法上の建築物の定義
  • 確認申請が必要な建築物や増築・改築
  • 確認申請についての問題の配点

 

という内容でお送り致しました。

法規はきちんとやれば高得点が可能な科目だと言われていますから、ちょっと苦手だなと感じても、諦めずにやり続けましょう。

法令集の引き方に慣れると面白くなってきますよ!

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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